こんにちは。作曲家・サウンドクリエイターのGTMです。
この記事では、最近自分の感覚で実感した「気付き」について、書きます。
作曲や音楽をされる方や、それ以外の方にも、多少お役に立てるかもしれないと思い、共有いたします。
「がんばらない事の大切さ」について私が学んだ事
がんばる事の大切さを教わった過去の日々
私は4歳から、音楽大学附属の音楽教室で音楽を学び始め、その後も音楽を学び続けて、音楽大学・音楽大学大学院で作曲学んできました。
その後も今日に至るまで、作曲を続けています。
小学校・中学校・高校は、公立の普通の学校に通っていました。部活動は剣道部でした。
「ひたすらがんばる事」が正しかった日々
学校では、つらい事に耐え忍び、ひたすらがんばる事の大切さを、教わりました。
部活動の剣道部でも徹底的につらい稽古に耐え、勝つことを目指しひたすら努力することの大切さを教わりました。
そんな風に教わって来たので、いつしか、まったくつらくない好きな事をすることが悪いように感じて、好きな事ができたら、その好きな事に、あまり時間を割かないように考え、行動してきました。
音楽でも「ひたすらがんばる事」を徹底した日々
音楽についても、部活や勉強のように、努力すればうまくいくのだと私は勘違いして、音楽大学の受験勉強も、音楽大学に入ってからも、ひたすら苦難に耐え、「弱い自分を許さない!倒れるまでやる!」という気持ちで、楽器の練習、作曲、理論の勉強などに明け暮れました。
その方法で、一時的にはとてもうまくいきました。技術や理論をしっかり身につける事ができたというメリットがありました。
良い成績を多くもらい、首席で大学院を修了しました。
作曲のコンクールでも、入賞したり入選したりしました。
しかし、それは一時的なものでした。
「がんばる事」では長く走り続けられないと悟る
その後まもなく、その方法では長く走り続ける事はできないことを悟りました。
「音楽が楽しい」という気持ちはもちろん充分にあるのですが、ひたすら無理をするので、エネルギーが重くなり、ある時、限界を感じるようになりました。
もっと良い方法があるのではないかと模索する日々
もっと軽く明るいエネルギーで作曲や音楽をすることができれば、もっと自分の良い音楽が表現できるのではないか、と考え、ひたすら読書をして独学しました。
読んだ本は、自己啓発書、哲学の本、仏教の本、悟りに関する本、瞑想に関する本、精神に関する本、釈迦やイエスの教えについて、社会学の本、物理や数学や科学の本、歴史の本など、いろんなジャンルの本をたくさん読みました。
そして、もっと幸せに生きるにはどうしたらいいのか、もっと良い音楽を、楽しく生み出すにはどうしたらいいのかを、本に書いてあったピンと来たことを実践しながら、考え続けました。
「がんばらない事」こそが、すべてが順調に進むための重要なポイントだった
模索し試行錯誤した結果は、「がんばらない事」が肝心だという事
結論は、がんばらない事が大切だ、という事です。
「がんばる」という行為には、たくさんの執着がくっついています。
執着がくっついていれば、このような感情が生まれます。
例えば、
- 自分が望んだ通りの順位や結果にならないと落ち込む
- 結果にこだわるあまりに、視野が狭まり、自分にとっての大切な事を見失っていく
- 他人の評価がねたましく感じる
- 我慢するあまりに、自分の本当に望むものがわからなくなり、直感の働きが閉じる
がんばる事で生まれるこれらの感情は、自分が本来持っている才能を充分に使えなくさせます。
これらの感情は、重い振動数を持つ感情だからです。
自分が持っている才能を、充分に使うためには、軽い振動数を持つ感情で居る必要があります。
「がんばらない事こそが良い音楽を書くコツだ」とわかった後は、私は、明るく楽しい、遊ぶような気持ちで、音楽をすることを心掛けてきました。
私の現在の作曲方法は、今作っている音楽の世界に没頭し、明るく軽く自由な気持ちで、自然に聴こえて来た音を書いていく、というものです。
楽しく自由な心で遊ぶように音楽すると、とてつもないエネルギーを発する
かつては、大編成のオーケストラを作曲するのに、思考をフル回転させ、創造力や直感もフル回転させて、1曲完成させるために、ものすごい体力と気力を消耗していました。曲を完成させると、気力を使い果たしてしまい、抜け殻のようになっていました。
しかし今は、普通の感覚で、楽な気持ちで、作曲していて、1曲完成させても、気力が無くなる感じはありません。大変な想いは何もなく、ただ普通の感じで曲を作り上げる事が出来ます。
そして、過去にがんばって作った曲よりも、がんばらずに作るように心がけた曲の方が、格段に作品の質が良く、技術面も表現面も、向上していることが実感できます。
音楽や作曲は「がんばる」行為と相反する
「何も聴こえない所から、宇宙とつながり、音を聴きとり、降ろしてくる」、という音楽や作曲をする時の行為は、「がんばる・努力する」という行為とは、正反対のエネルギーです。
「無理をしない、そのままの自分自身で、自然に音を表す」これこそが、自分の才能を最大に引き出し、ひいては聴いてくださる方にも良い影響を与える音楽を作るコツです。
過去の自分の感覚と比較し、現在の方が楽しくラクに、以前より良い音楽ができている
近々、作曲コンテストにて賞をいただいた、《炎の爽乱》を聴き返しました。
そこで気づいた事は、以前の自分の作品より、技術的にも、表現面も、圧倒的に良く書けたという事です。
しかし、以前のような努力やがんばる気持ちは、まったくなく、ただ楽しくて晴れやかで、遊んでいるような気持ちで、作っていたなと、作っている時の自分の感情を思い出しました。
良いものを生み出そうと意図する事は大切です。しかし、それを具現化するのに、無理は不要なのです。
楽な気持ちで生きていれば、たくさんの良い事が巡ってきます。
私たちは、生まれたそのままで完全で完璧な存在です。
純粋な気持ちで、ありのまま過ごしていれば、自然と良い流れに乗っていきます。
楽器の練習にも、「楽しく遊ぶように取り組む」ことが重要だった
この考えに沿って、ピアノや他の楽器の練習をしてみたところ、以前はどうしてもできなかった所が、あっさりできるようになり、もっと広くて深い表現ができるようになりました。
それもがんばらずに、遊ぶように練習することで、です。
がんばっていた頃には、決して見えなかったものがどんどん見えてきて、簡単に表現も技術も向上させることができるのです。
さいごに
「がんばらないこと」すなわち、「楽しく自然にありのままである事」が、良い音楽を生み出すコツだと、私は気づきました。
これは、音楽に限らず、自分の願望をかなえるためや、自分の人生をもっと豊かにするためのコツでもあると、私は思っています。
皆さまは、どのようにお考えですか?
この記事で言及した《炎の爽乱》についての記事です。あわせてどうぞご覧ください。